青汁で有名なケールは、アブラナ科の野菜です。ケールの和名は「リョクヨウカンラン」、「ハゴロモカンラン」と言います。
葉が重なった様子が天女の羽衣に似ていることから名づけられました。学名は「Brassica oleracea var. acephala」。
地中海沿岸から世界中に広がり、世界中の食卓で愛されています。日本ではケールと言えば青汁が有名です。
ケールの家系図
ケールを原種として、色々な野菜が生れました。その中でも有名なのがキャベツです。
ケールの葉が大きく変化したのものがキャベツで、花が大きくなったのがブロッコリーやカリフラワーに分かれていきました。観賞用のハボタンもケールから生まれています。
その他、ハクサイ、大根、クレソン、ワサビ、マカ。
これらの野菜がケールから生まれたのが驚きですね。ケールの花は菜の花そっくりで、葉はまるでキャベツのようです。
いつ日本に来たのか?ケールの歴史
ケールが日本に渡った時期については諸説あります。1200年ごろに伝わったという見方、江戸時代、ポルトガルやオランダが持ち込んだという説もありますが、はっきりとはわかっていません。
ただ1709年、貝原益軒が編纂した「大和本草」に「オランダナ」の名でケールとおぼしき植物が紹介されています。
ヨーロッパやアメリカでは、ほとんどのスーパーマーケットで並び、煮込み料理や炒め物の食材としてケールが定着しています。
しかし日本では、ケールの独特の苦味が敬遠され、食用としてはほとんど利用されていません。現在使われているのは青汁だけ。
食生活の欧米化が進んでいる日本でも、健康のため同じようににケールを食べるのが最適な食材なのですが、流通していないのが現状です。
栄養成分
ケールにはカルシウム、β-カロテン、食物繊維、ビタミンC、ビタミンE、ルテイン、マグネシウム、カリウム、ポリフェノールなどが多く含まれています。
ケールの一番の特徴は抗酸化作用が期待できることです。抗酸化ビタミンの代表とも言えるのはβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンKが豊富に含まれています。
カルシウム
ケールにはカルシウムが100g中220mgと、牛乳の約2倍含まれています。吸収率も約1.3倍。牛乳や小魚だけではなかなか補えないカルシウムを簡単に摂取できます。
カルシウムの含有量は、野菜の中でもトップクラスです。また骨や歯の健康を守る効果も期待できます。
また、日本人に不足しがちな食物繊維も豊富に含まれています。
β-カロチン
β-カロテンは緑黄色野菜に多く含まれていますが、ピーマン100g中の含有量は400μgに対し、ケールはなんと2,900μgと、約7倍以上も含まれています。
また、キャベツより約60倍もβカロチンがあります。栄養素を多く含む万能野菜と言えます。
食物繊維
ケールは食物繊維を豊富に含有する優秀な食品です。不溶性食物繊維は100g中3.2g、水溶性食物繊維は0.5g含んでいます。
これはトマトの約3.7倍の量にもあたります。
ビタミンC
ケールはビタミンも豊富です。ビタミンCの含有量は100g中81mgとイチゴ以上です。
ポリフェノール
ポリフェノールの含有量は100g中257mgと、あらゆる野菜の中でもダントツです。ブロッコリーと比較しても1.6倍にもなります。
参考:「五訂増補日本食品成分表」より
以上のように、ケールには栄養素がバランス良く含まれているので、他の素材を混ぜる必要がないと言われています。
生活習慣病のリスクや低減させることが研究で報告されている「ファイトケミカル」が入っています。
ビタミンC・ビタミンE、β-カロテン、ルティンなどの40種類以上の抗酸化物質が豊富です。老化予防はもちろん、病気予防にも働き、免疫力を高めます。
ケールには硫黄化合物であるイソチオシアネートが含まれていて、発がん性物質を抑制する作用があることが、実験で明らかになりました。苦味成分であるファイトケミカルの一つです。
また、抑制するだけではなく、発がん性物質を体外に排泄させる作用があることもわかっています。
このほか、血液を固まりにくくして動脈硬化や血栓を予防する作用もあるので、心筋梗塞や脳梗塞の予防にも有効と考えられています。
栄養価の高いほうれん草との比較を表にしてみました。
ケールとほうれん草の比較
ケール | ほうれん草 | |
カリウム | 420mg | 690mg |
カルシウム | 220mg | 49mg |
マグネシウム | 44mg | 69mg |
ビタミンA | 2900μg | 4200μg |
ビタミンE | 2.6mg | 2.6mg |
ビタミンB1 | 0.11mg | 0.11mg |
ビタミンB2 | 0.15mg | 0.20mg |
ビタミンC | 81mg | 35mg |
食物繊維 | 3.7g | 2.8g |
表を比較するとカルシウム、ビタミンC、食物繊維が特に豊富であることがわかります。
カルシウムは野菜の中でもトップクラスで、骨や歯の健康を守る効果も期待できます。
ケールの効能
ケールを摂り入れることで、体内から元気になることができます。
- 野菜不足が気になる方
- 朝食を抜きがちの方、朝食欲がない方
- 食事のバランスが気になる方
- 前向きになれない方
- 物事がうまく運ばないと心配されている方
以上の不安要素を持っている方は、無理に頑張りすぎている方には、ケールを摂ってみて下さい。
他の野菜よりはるかに多くの栄養成分を含んでいます。なかなか日本ではケールを摂ることができませんが、青汁を飲むことで摂ることができます。
青汁を購入されるときは、原材料名にケールが入っていることを確認してみて下さい。
原材料にケールが入っている青汁
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ケール他、明日葉、大麦若葉などの5種類の野菜だけが入っている青汁です。ケールと同じ仲間のブロッコリーも入っています。
また食物繊維がダントツで含まれているので、ダイエットや便秘解消にも効果的です。
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